名古屋岐阜の移動（JR東海道線と名鉄）

名古屋岐阜間の鉄道における移動手段について比較していきます。両都市間は約30kmの距離があり、都市間移動としては短距離の移動です。鉄道での移動がメインであり、移動手段はJR東海道線（快速）、名鉄の2つの移動手段があります。名古屋市と岐阜市を結ぶ高速バスは運行されていませんが、鏡原・美濃・関方面を結ぶバスは運行されています。名古屋駅および岐阜駅を起終点として、JRと名鉄について見ていきます。

JR東海道線（快速列車）
名鉄名古屋線（急行・ミュースカイ）
1. 高くても名鉄特急を利用するメリット
まとめ

JR東海道線（快速列車）

はじめにJR東海道線を見ていきます。名古屋岐阜間の東海道線は、普通列車・快速・特急が高頻度（1時間あたり10本）で運行しています。快速自体（新快速・特別快速・区間快速）の本数も多く、10本のうち半分程度は快速列車が運行されます。特急列車は「ひだ」「しらさぎ」が運行されており、2つ合わせて1時間あたり1本が運行されています。移動時間は快速以上の列車で20分ですが、普通列車でもそれほど時間はかからず、27分で移動できます。

運賃は480円ですが、特急列車を利用する場合、指定席料金1,290円が追加でかかり、合計で1,770円かかります。

東海地区の列車は一部クロスシート、転換クロスシートを採用している車両が多く、着席できればとても快適なのですが、大都市区間なので、利用者が多く着席できない時も少なくありません。特急であれば、基本着席できますが、距離の短いこの区間を、高いお金を払って特急で移動するメリットはありません。

名鉄名古屋線（急行・ミュースカイ）

次に名鉄名古屋線を利用する場合を見ていきます。この場合、特急および快速を利用しますが、料金は630円でJRよりも150円高くなります。ミューチケット（特急のクロスシート）を利用する場合はさらに高く990円です。ただし、割引切符が利用でき、下記を利用することで安くできます。

金券ショップ	480円
名古屋金山切符	4,200円	1枚あたり420円、1セット10枚

頻繁に利用するのであれば、名古屋金山切符の回数券を利用するのが良いでしょう。1回あたり420円で利用できます。そうでなければ、ばら売りで購入できる金券ショップの切符が安く480円で購入できます。

移動時間は最速で特急ミュースカイの29分、次いで準急・急行の35分です。普通列車は各駅停車なので移動時間は56分にもなるため、選択肢には入りません。運行本数は非常に多く、特急は1時間あたり4本、準急・急行も4本、普通列車も4本程度あります。普通列車は、名古屋岐阜間は基本的に運行はなく、一部の時間帯のみの運行です。普通列車の多くは、手前の須ヶ口までしか運行されません。よって、名古屋岐阜間は準急・急行以上の列車を利用するのが一般的です。

高くても名鉄特急を利用するメリット

名鉄も、JR同様に特急が運行されており、特別車の座席を利用する場合は追加料金がかかります。しかし、JRの特急「ひだ」や「しらさぎ」に比べるとその料金は安く、JRが1,770円なのに対して、名鉄は、ミューチケットを追加で360円購入するのみで、トータルは990円です。金券ショップの切符とミューチケットを組み合わせればさらに安く、840円で移動できます。

名鉄の準急や急行でもクロスシートは利用できますが、利用客が多いためなかなか着席できません。そもそも、ロングシートであっても着席できず、立席しなければならないことも多いでしょう。ゆえに、追加料金を払っても確実に着席でき、運賃も節約したいのであれば、名鉄の特急がコストパフォーマンス的に良く、選択肢になるでしょう。

まとめ

以上をふまえると、単純に運賃と移動時間では東海道線の快速列車が有利です。名鉄はいずれも不利ではあるものの、回数券や金券を利用することで安くでき、デメリットを相殺できます。特急列車を利用し、確実に着席したいのであれば、JRよりも名鉄特急の方が安く、割引切符と組み合わせても、JRの半額以下で利用できます。

なお、発着が岐阜駅、名古屋駅ではなく、その先JR、もしくは名鉄を乗り継いで移動するのであれば、JRであればJR、名鉄の方が名鉄を利用した方が良いでしょう。名鉄とJRの駅は少し離れているため、乗り換えで余分な時間がかかるうえに、乗り換えで切符の購入が必要になるなど、手間が多くなるからです。

運賃・移動時間早見表

移動手段	通常運賃	最安値運賃	特急運賃	移動時間
JR東海道線	480円	———-	1,770円	20～27分
名鉄特急・急行・準急	630円	420円（名古屋金山切符）	840円	29分～56分