静岡札幌（北海道）の移動　LCC・格安航空券を比較

ここでは静岡と札幌の移動について比較していきます。北海道と本州のアクセスは、基本的に飛行機がメインであり、北海道新幹線が札幌まで延伸していない現在では、鉄道は現実的な選択肢ではありません。静岡札幌間を新幹線・特急を利用していくと8時間以上かかるので、移動時間の短い飛行機を利用するのが良いです。ここでは、飛行機での移動時間・運賃・格安航空券と、また羽田・成田・中部国際空港を利用したLCC、格安航空券の移動手段について比較していきます。比較では静岡駅と新千歳空港を起終点として見ていきます。

静岡空港のフジドリームエアライン・ANAを利用する

	静岡駅⇔しずてつバス⇔静岡空港 ⇔FDA・ANA⇔新千歳空港	バス1,100円 飛行機10,410円～	バス54分 飛行機1時間45分
合計		11,510円～	約3時間40分

静岡空港と新千歳空港間はANA・フジドリームエアラインの格安航空券を利用します。通常料金は36,950円になりますが、最安値の航空券は10,410円になります。少し高めの航空券でも20,000円程度のものがあり、格安航空券を利用することで、約6割以上安くできます。

移動時間はすべて（静岡駅空港間のバス）を含めると約3時間40分になります。飛行機の運行本数は1日2～3便程度になりますが、運行のない日もあるので、事前に調べる必要があります。

羽田空港の格安航空券を利用する。

	静岡駅⇔JR東海道新幹線⇔品川駅 ⇔京急本線急行⇔羽田空港	6,240円	約1時間35分
	羽田空港⇔スカイマーク ・AIR DO⇔新千歳空港	8,440円～	約1時間35分
合計		14,680円～	約4時間10分

次に、羽田新千歳間の格安航空券を利用するケースを見ていきます。この場合、航空券の最安値は8,440円になります。羽田空港と静岡駅の間は新幹線と京急を利用します。すべてを合わせて14,680円になります。静岡空港の最安値よりも高くなりますが、静岡空港の便は最安値の便が数か月先なのに対し、羽田空港の便は1ヶ月前の航空券でも安いものがあります。そのため、結果的にこちらの方が安くなるケースがあります。また、羽田静岡間の移動を新幹線から高速バスに変えることで、さらに交通費を抑えることができます。

移動時間は待ち時間も含めると、約4時間10分になります。静岡空港を利用するよりも、若干移動時間がかかります。航空便はスカイマーク・AIR DOを中心に安い航空券があります。それ以外にもJAL・ANAも運行しています。運行本数は以上の航空会社だけでも20便以上あり、JAL・ANAも含めると40便以上あります。

MCC（ミドルコストキャリア）について

MCCはLCCとFCC（通常の航空会社）の中間にあたる会社で、料金・サービス共にLCCとFCCの中間の質を提供しています。上記ではスカイマークがMCCに該当します。具体的には早割のチケットが購入可能、座席指定が無料、受託手荷物は一定量までは無料（追加料金がかからない）、予約変更・取り消しが可能などです。もっとも取り消しに関しては、利用した割引の種類によっては、利用できないもの、手数料がかかるもの、全額返金されないものなどがあります。FCCとの違いは、FCCは安い価格の航空券は数か月先でないと入手できないのに対し、MCCは比較的直近（1ヶ月先）でも安い航空券が購入しやすい点があります。

成田空港のLCCを利用する。

	静岡駅⇔JR東海道新幹線⇔東京駅	5,940円 （自由席）	1時間1分
	東京駅⇔エアポートバス ⇔成田空港第3ターミナル	1,300円	1時間5分
	成田空港⇔ジェットスター,Peach, Spring Japan⇔新千歳空港	4,520円～	約1時間50分
合計		11,760円～	約4時間55分

成田空港のLCCを利用するケースも比較していきます。このケースでは東京静岡間は新幹線を利用し、東京成田空港間を交通費を節約するため高速バスを利用します。LCCは直近の予約でも安い航空券が多く、10,000円以下の航空券も多くあります。航空券の最安値は4,520円からあり、全ての合計は最安値で11,760円になります。羽田空港の格安航空券よりも安い価格で利用できます。なお、東京静岡間の移動を高速バスにすることで、更に交通費を節約することができます。

移動時間は約5時間かかります。成田空港東京駅間の移動時間がある分、羽田空港経由と静岡空港経由よりも時間がかかります。運行本数は多く、朝から夜の便まで充実しており時間の融通は利きやすいです。1日あたり最低でも15本は運行しています。

LCCを利用する際の注意点

格安航空（LCC)はその安い価格が最大のメリットですが、ピーチやジェットスターなどのウェブサイトで直接予約する場合、基本的には予約便の変更・キャンセル・受託手荷物・座席指定ができません。これらは有料になるので、上記の価格に＋手数料が必要になります。もしくは、これらサービスを利用したい場合、それらサービスを含めたオプションを選択する方法があります。若干値段が高くなりますが、上記のサービスが利用可能になります。

例えばピーチ便の場合、シンプルピーチ（機内持ち込み手荷物のみ）、バリューピーチ（変更・キャンセル・受託手荷物・座席指定あり）、プライムピーチ（バリューピーチのサービスに加え、受託手荷物2個、スマートシート指定無料）の３つがあります。シンプルピーチの場合、上記の価格のケースだと、4,000円台の価格になりますが、バリューピーチの場合は約6,500円、プライムピーチの場合は約10,500円になります。つまり、プライムピーチを選択すると約2倍以上の価格になるということです。

もっとも、一番高いオプションを選択しても10,500円ですから、通常価格に比べれば圧倒的に安いです。中間のバリューピーチを選択しても6,500円、それ以外の交通費すべてを合わせると約14,000円くらいになります。その値段で各種サービスが受けられると考えると、通常航空券と比較しても圧倒的にコストパフォーマンスは高いでしょう。

名古屋の中部国際空港からLCC・格安航空券を利用する。

	静岡駅⇔JR東海道新幹線⇔名古屋駅 ⇔名鉄特急ミュースカイ⇔中部国際空港	7,190円 (自由席）	約2時間14分
	中部国際空港⇔Peach,スカイマーク ,AIR DO⇔新千歳空港	5,900円	約1時間45分
合計		13,090円	約4時間59分

つづいてセントレアのLCC・格安航空券を利用するケースを見ていきます。この場合、静岡中部国際空港間は新幹線・名鉄特急を利用し、名古屋駅で乗り換えるものとします。航空券の最安値は5,900円からで、交通費の合計は13,090円になります。この場合、航空券よりも空港までの交通費が高くなります。静岡空港間は高速バスを利用する、豊橋駅で名鉄に乗り換え、さらに神宮前駅で名鉄ミュースカイに乗り換えるなどして、上記よりも交通費を抑えることができます。

移動時間は約5時間になり、成田空港のLCCを利用する場合とほぼ同じになります。運行本数は格安航空だけで約7便、JAL・ANAも含めると15本以上になります。格安航空に限ってみると、運行本数はそれほど多くなく、特に朝・午後2時以降・夜の便に偏っているのが特徴です。

浜松札幌の移動、中部国際空港のLCC・格安航空券を利用する。

	浜松駅⇔直行バス⇔中部国際空港	3,200円	約2時間15分
	中部国際空港⇔Peach,スカイマーク ,AIR DO⇔新千歳空港	5,900円～	約1時間45分
合計		9,100円～	約5時間

次に浜松（静岡県西部）から札幌まで移動するケースを見ていきます。浜松とセントレアの間は直行バスが出ているので、高速バスを利用します。浜松の場合、浜松中心部と静岡空港間を移動するのに1時間30分ほどかかります。また乗り換えもあるので、空港と浜松市内を乗り換えなし1本で行けるこのルートが最も便利な手段になります。また、このバスは磐田・豊川・音羽にも停車します。航空券の価格はLCCの5,900円から。すべて合わせて最安値は9,100円になります。LCCを利用している分、静岡空港を利用するよりも安くなります。

移動時間は約5時間を見積もります。これは待ち時間を1時間程度とした場合ですが、高速道路の渋滞による高速バスの遅れが懸念されるので、空港には早めに到着する必要があります。それらも加味すると、約6時間程度と見積もるのが良いでしょう。

沼津・三島（静岡県東部）札幌の移動、羽田空港の格安航空券を利用する。

	三島駅⇔東海道新幹線⇔品川駅 ⇔京急本線快特⇔羽田空港	4,370円 （自由席）	約1時間15分
	羽田空港⇔スカイマーク ・AIR DO⇔新千歳空港	8,440円～	約1時間35分
合計		12,810円～	約3時間50分

静岡県東部から札幌へ移動する場合を見ていきます。まず、羽田空港の航空便を利用するケースを見ていきます。この場合の価格は8,440円から。最安値で12,810円で移動できます。なお、三島から品川までを在来線にすることで、さらに特急券の料金を節約することができます。

移動時間は約4時間になります。静岡県東部の場合、最速でも静岡静岡空港間の移動に約1時間50分かかります。一方で羽田空港の場合1時間15分です。航空便も多く、格安航空券の選択肢が多いことを考えると、羽田空港の方が便利でしょう。ちなみに在来線のみで空港まで移動した場合、2時間程度かかるので、移動時間は増えますが、それでも5時間以内に収まります。

沼津・三島（静岡県東部）札幌の移動、成田空港のLCCを利用する。

	三島駅⇔JR東海道新幹線 ⇔東京駅	4,070円 （自由席）	約50分
	東京駅⇔エアポートバス ⇔成田空港第3ターミナル	1,300円	約1時間5分
	成田空港⇔ジェットスター,Peach, Spring Japan⇔新千歳空港	4,520円～	約1時間50分
合計		9,890円～	約3時間45分

最後に静岡県東部から成田空港、札幌への移動について比較します。この場合、最安値の航空券はLCCで4,520円。すべて合わせて9,890円になります。羽田の場合と同様に、東京駅までを在来線及び高速バスにすることで、これより更に安くすることが可能です。

移動時間は約3時間45分になります。静岡空港間の移動時間が約1時間50分ですからの移動時間はほぼ同じです。しかし、運行本数は圧倒的にこちらの方が多く、安い航空便も多いので、成田空港の方が安く便利に移動できるでしょう。

まとめ

長くなりましたが、まとめると、以下のようになります。

静岡市及び中部の場合、静岡空港経由の安い航空便が利用できれば一番ですが、そうでなければ運行本数の多が安く、価格も安い成田・羽田の航空便を利用するのが良いでしょう。セントレアは成田・羽田には及ばないものの、安い航空券が多く運行本数もそれなりにあります。最安値価格は約10,000～15,000円の範囲、移動時間は約4時間から6時間程度になります。

浜松市及び西部の場合、セントレアを利用するのが最も便利でかつ安いです。価格は9,000円から、移動時間は約5～6時間になります。

三島・沼津などの東部の場合、静岡空港への移動にかえって時間がかかるので、新幹線や在来線、高速バスなどで羽田・成田空港に出て、そこからLCCなどを利用した方が本数が多く安く移動できます。最安値の価格の範囲は、9,800～12,900円。移動時間は約3時間50分になります。

早見表