九州地方の中心である福岡と、中国地方の中心広島との距離は約280キロあります。この区間の移動手段は山陽新幹線と高速バス(昼行・夜行)の2つがあります。それぞれ比較してみていきます。また、福山市方面への移動も含めてみていきます。
山陽新幹線
博多駅 ⇔山陽新幹線⇔広島駅 | グリーン車:12,760円 指定席 :9,100円 自由席 :8,570円 | のぞみ・みずほ ・さくら 1時間8分 こだま 1時間40分 | |
博多駅 ⇔山陽新幹線⇔福山駅 | グリーン車:14,960円 指定席 :11,300円 自由席 :10,700円 | のぞみ・さくら 1時間34分 こだま 2時間31分 |
博多と広島・福山への移動を見ていきます。博多広島間は自由席が8,570円、博多福山間は10,700円になります。これら料金は、割引切符を利用することで以下のように安くすることができます
割引切符サービス | 博多広島間 | 博多福山間 | |
e特急券 | 12,230円(グリーン車) 8,570円(自由・指定席) | 14,380円(グリーン車) 10,720円(自由・指定席) | 会員制 当時予約可能 |
EX予約サービス | 12,180円(グリーン車) 8,520円(自由・指定席) | 14,380円(グリーン車) 10,720円(自由・指定席) | 有料会員 当日予約可能 (早特は3日前) |
スマート EX予約サービス | 12,770円(グリーン車) 9,110円(指定席) 8,570円(自由席) | 14,970円(グリーン車) 11,310円(指定席) 10,770円(自由席) | 無料会員 当日予約可能 |
金券購入 | 12,150円(グリーン車) 9,540円(指定席) 8,480円(自由席) | 13,250円(グリーン車) 11,120円(指定席) 10,390円(自由席) | |
学割 | 11,720円(グリーン車) 8,060円(指定席) 7,530円(自由席) | 13,640円(グリーン車) 9,980円(指定席) 9,450円(自由席) | 学割証明必要 |
バリ得 こだま・ひかり ・つばめ・さくら | 6,300~9,200円 | 7,800円~10,700円 | 日本旅行商品。 |
これらの中で一番割引率が高いのは、バリ得、次が学割になります。EXサービスやe特急券、金券はそれほど安くなるわけではありません。
移動時間に関しては博多広島が約1時間~1時間40分、福山が約1時間30分~2時間30分になります。広島駅はみずほ・さくら・のぞみの速達列車が停車するので運行本数は多いのですが、福山駅はさくら・のぞみの一部が停車するだけですので、広島と比べると運行本数は減ります。なお、この区間は、ひかり号は基本的にはほぼ運行していない(1日1便のみ)ので、ひかり号の変わりがさくら号になります。
JR+ツアー、バリ得を利用する。
広島もしくは福岡で1泊以上するのであれば、ホテルとセットになったツアーを利用する方法も有効です。これは新幹線もしくは、飛行機の移動と宿泊がセットになったツアーパックで、別々に予約するよりも安い運賃で利用することができます。具体例をあげてみていきます。
博多駅⇔JR山陽・九州新幹線 ひかり・こだま⇔広島駅 (ホテル1泊あり) | 14,800円~ | 別々に予約した場合 新幹線;8,570円x2 ホテル;~5,000円~ 合計:22,140円~ |
ツアーは山陽新幹線の往復とホテル料金が含まれます。ホテルの料金は、安いビジネスホテルの5,000円台と仮定します。すべて込みで14,800円ですが、別々に予約すると最低でも22,140円もかかります。差額は7,340円になります。価格が安くなるのが魅力的ですが、ホテルと合わせて予約できるので、別々に予約・購入する手間が省けるのもメリットです。なおこのプランは、ひかり号及びこだま号限定のプランになるので、これだけ安い料金になるのだと思います。バリ得こだま・ひかりとホテルを別々に利用したとしても、(6,300円x2)+5,000円とすれば、17,600円なのでツアーの方が安い計算になります。
バリ得こだま・ひかり・さくら・つばめ
また、日本旅行が販売しているバリ得こだま・ひかり、また、さくら・つばめという格安切符も利用できます。これは中国地方と九州地方の各駅間で利用できる日本旅行のツアー商品で、1人利用可、座席指定可能、前日まで購入可能な、通常価格よりも大幅に安い切符です。価格は上記にある通り、広島博多間は6,300円になります。9,200円は繁栄期(ゴールデンウィーク・夏季・年末)の価格です。この商品は主要駅以外でも利用ができます。以下に広島県内と福岡県内の駅間の価格を表示します。
小倉 | 博多 | 久留米 | 新鳥栖 | 新大牟田 | |
福山 | 7,200 | 7,800 | 7,900 | 7,900 | 8,600 |
新尾道 | 6,900 | 7,700 | 7,700 | 7,700 | 8,500 |
三原 | 6,300 | 7,500 | 7,700 | 7,700 | 8,500 |
東広島 | 5,900 | 7,000 | 7,400 | 7,400 | 8,200 |
広島 | 5,300 | 6,300 | 6,600 | 6,600 | 7,400 |
新岩国 | 4,400 | 5,900 | 6,200 | 6,200 | 7,000 |
高速バス(昼行バス)
広島新幹線口・広島BC ⇔広福ライナー⇔小倉南IC・博多BT | 2,600円~4,250円 | 4時間47分 | |
広島北口BC⇔ウィラー ⇔小倉駅・西鉄天神BC・博多BT | 2,100円~ | 5時間40分 | |
広島駅南口⇔ロイヤルバス ⇔小倉駅・Hearts博多BC | 3,000円~ | 4時間30分 |
つづいて高速バスを比較していきます。高速バスは上記の3社が運行しています。運賃はウィラーの2,100円が最安値ですが、高くてもJRバスの4,250円(行楽シーズン)となり、新幹線自由席の半分以下の運賃となります。移動時間はウィラーエクスプレス以外は約4時間30分~47分、ウィラーのみ小倉駅経由なので5時間40分になります。これを見るとロイヤルバスの所要時間が最も短いですが、このバスは早朝の時間帯のみの運行です。また、ウィラーエクスプレスも朝1便のみの運行となっています。そのため、日中のメインは広福ライナーになります。こちらは朝・夕合わせて1日4便となっています。停車駅については大きな差はなく、いずれも広島駅、博多に停車しますが、唯一の違いとしては、広福ライナーに関しては広島バスセンター、ウィラーエクスプレスは天神に停車することです。比較すると、降車・乗車するバス停で利用するバスを選ぶのが良いと思いますが、朝方以外は広福ライナー1択になります。また、広島市と福岡市の移動については、北九州市内を走るウィラー以外のバスの方が移動時間が短くて良いでしょう。
高速バス(夜行バス)
広島駅北口⇔ウィラー⇔ 小倉駅・西鉄天神BT・博多BT | 2,500円~3,000円 | 24~23時発6時着 | |
広島新幹線口・広島BC⇔ ドリーム号⇔小倉駅・博多BT | 3,500円~6,000円 | 22時発6時着 |
最後に夜行バスを見ていきます。夜行バスはJRのドリーム号とウィラーエクスプレスの2つが運行されています。運賃はウィラーの方が安く最安値で2,500円、ドリーム号は土日や行楽シーズンは高いですが、最安値は3,500円になります。ウィラーエクスプレスは佐賀行きのバスが北九州・福岡に停車する形になるので、福岡発の場合23時、広島発の場合は24時発になります。到着時間についてはいずれも大きな差はありません。停車駅はいずれも広島駅、小倉駅・博多バスターミナルに停車します。唯一の違いは、ウィラーエクスプレスは天神に、ドリーム号は広島バスセンターに停車します。比較すると、停車するバス停には大きな差はないので、ウィラーエクスプレスが運賃が安くて良いかと思います。
まとめ
以上をまとめると、もっとも運賃が安いのは、日中、夜行含む高速バスになります。新幹線は移動時間は短いものの高いです。しかし、日本旅行のバリ得を利用すれば6,300円で移動できるので、新幹線を利用するのであれば格安切符(商品)を購入するのが良いでしょう。また、ツアーに関してはバリ得単品よりも安い価格なので、これもコストパフォーマンスが高くて選択肢になるでしょう。
移動時間比較早見表(博多広島間)
通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 | |
新幹線 | 8,570円 | 6,300円 | 1時間8分~40分 | 最安値は バリ得こだま・ひかり。 |
高速バス (昼行) | 2,100円~4,250円 | ———- | 4時間30分~ 5時間40分 | |
高速バス (夜行) | 2,500円~6,000円 | ———- | 深夜出発早朝到着 |