岡山県の県庁所在地であり政令指定都市、かつ、四国と山陰方面の交通の要所である岡山市と、四国東部に位置する徳島との距離は約150キロ離れています。この区間の移動手段は特急列車と高速バスで、いずれも瀬戸大橋を介して移動します。フェリーは運行されていません。ここでは、それぞれの移動手段について比較してみていきます。
快速マリンライナー・特急うずしお
![]() | 岡山駅⇔快速マリンライナー⇔高松駅 ⇔特急うずしお⇔徳島駅 | グリーン :6,270円 指定席 :5,850円 自由席 :4,280円 移動時間:2時間3分 |
初めに鉄道を見ていきます。このルートでは、岡山高松間は在来線の快速マリンライナー、高松徳島間は、特急「うずしお」を利用します。岡山徳島間は、直通の列車が運行されていないため、高松駅で乗り換える必要があります。快速マリンライナーは、快速列車ではあるものの、車内は特急列車のそれと変わりなく、クロスシートで快適に移動できます。最も安い運賃は自由席で4,280円です。割引切符は学割、eきっぷを除くとありません。学割を含めば、最も安いのは学割で、4,000円以下で移動できます。割引切符は、岡山~松山・高松・高知は比較的充実しているのですが、徳島の場合は、学割を除くと、eきっぷしかありません。四国旅行が販売している往復割引もなく、選択肢が少ないのが難点です。
eきっぷ | 指定席 4,940円 | |
学割 | グリーン5,650円 指定席 5,230円 自由席 3,660円 | 学割証明必要 |
移動時間は、約2時間です。高松駅での接続が悪ければ、これよりも時間がかかる場合があります。運行本数は、マリンライナーについては1時間あたり2本と高頻度で運行されています。「うずしお」は1時間あたり1本運行されており、こちらも本数は少なくありません。
なお、鉄道ルートの場合、特急「うずしお」を利用せず、在来線のみで移動するルートもあります。高松徳島間は約70kmですから、在来線で移動できない距離ではありません。その場合、乗車券のみで3,080円、移動時間は約3時間45分です。運賃面では安いものの、各駅停車なので移動時間は長くなります。特急と比べると差額は1,200円で、それでも移動時間は長くなるので、わざわざ在来線で移動するメリットはないかと思います。
![]() | 岡山駅⇔瀬戸大橋線(マリンライナー) ⇔高松駅⇔高徳線⇔徳島駅 | 自由席:3,080円 移動時間:3時間45分 |
これ以外にも、岡山阿波池田間で高知方面の特急南風を利用し、阿波池田徳島間を在来線、もしくは特急剣山を利用するルートもありますが、運賃、移動時間、乗り換えの時間、特急剣山の運行本数の少なさから、現実的ではありません。
![]() | 岡山駅⇔特急剣山⇔阿波池田駅 ⇔高徳線⇔徳島駅 | 自由席:4,830円 移動時間:約4時間10分 |
高速バス
![]() | 岡山駅・岡山IC⇔両備エクスプレス ⇔鳴門・松茂・徳島駅 | 2,600円~3,800円 | 3時間15分 |
次に高速バスを見ていきます。高速バスは、両備エクスプレスが両都市間を運行しています。岡山駅を発着とし、岡山IC・岡山大学などの市内のバス停に停車、高松道の引田・大内・津田・志度・三木にも途中停車し、鳴門・松茂・徳島市内の一部バス停、そして徳島駅に停車します。運行本数は1日2便のみで、朝と夕方にそれぞれ1便運行されています。運賃は変動制であり、最安値で2,600円です移動時間は約3時間15分ですが、岡山や徳島市街地の渋滞やバス停の乗降時間によっては、これより長くなることもあります。
まとめ
以上をまとめると、もっとも運賃が安いのは高速バス、移動時間が短いのが鉄道になります。ただし、高速バスの運賃は日によって変わる変動制であり、最高値の日は3,800円です。最高値の場合、鉄道と480円しか変わらないため、移動時間を考慮すると、少し高くても鉄道の方が良いでしょう。また高速バスは安いものの、朝夕の時間帯のみの運行なので、時間の融通が利きません。日中に移動したい場合は、運行本数の多い鉄道のみが選択肢になります。
移動時間比較早見表
通常運賃 | 移動時間 | 備考 | |
鉄道 | 4,280円 | 2時間3分 | |
高速バス | 2,600~3,800円 | 3時間15分 | 休日は運賃が高めの傾向あり |