四国の玄関口である香川に位置する高松市と、四国東部に位置する徳島との距離は約75キロ離れています。都市間移動としては短距離の部類に入りますが、この区間の移動手段は、特急列車と高速バス、在来線の3つのルートがあります。ここでは、それぞれを比較してみていきます。
特急うずしお
![]() | 高松駅⇔特急うずしお⇔徳島駅 | 指定席 :3,570円 自由席 :2,840円 移動時間:1時間7分 |
初めに鉄道を見ていきます。このルートでは、特急「うずしお」を利用します。最も安い運賃は自由席で2,840円です。なお、グリーン席の設定はありません。両都市間は短距離ながら、下記の割引切符があり選択肢が多いです。学生割引は、割引要件である101kmに満たないため利用できません。割引切符のうち、もっとも安いのは「週末自由席早トク」で片道2,000円で利用できます。ただしこれは、土日・祝日のみ利用可能で、平日に限定すれば、スマ駅Sきっぷ。自由席特急回数券の2,550円が最も安くなります。なお、簡単に購入でき、かつ安い切符としては金券ショップのチケットもあります。
スマ駅Sきっぷ | 自由席 2,550円 | スマホアプリ限定商品 |
Sきっぷ(往復) | 自由席 5,500円 (片道2,750円) | 学割証明必要 |
指定席Sきっぷ | 指定席 5,800円 (片道2,900円) | 往復切符 |
週末自由席早トクきっぷ | 自由席 4,000円 (片道2,000円) | 往復切符 前日までに購入必要 |
6枚回数券 | 乗車券 8,850円+特急券 (1回あたり2,670円)* | 特急券別途購入必要 |
自由席特急回数券 | 自由席 15,330円 (1回あたり2,550円) | 6枚つづり |
金券ショップ | 自由席 2,650円 |
移動時間は、約1時間です。「うずしお」は1時間あたり1本運行されており、充実しています。
在来線を利用するルート
![]() | 高松駅⇔高徳線⇔徳島駅 | 自由席1,640円 移動時間:2時間25分 |
なお、鉄道ルートの場合、特急「うずしお」を利用せず、在来線のみで移動するルートもあります。高松徳島間は約70kmですから、在来線で移動できない距離ではありません。その場合、乗車券のみで1,640円です。運賃は割引切符以上に安くなりますが、移動時間は約2時間25分と倍以上の時間がかかります。これは、停車駅が多いのが理由です。高徳線の在来線自体の運行本数は多いものの、高松徳島間を運行する列車は少なく、1日あたり6本のみです。これらを踏まえると、在来線はあまり便利ではなく、運賃節約のために在来線を利用するメリットはないかと思います。
高速バス
![]() | 高松駅・ゆめタウン・高松中央インター ⇔高徳エクスプレス⇔鳴門・松茂・徳島駅 | 2,300円 | 1時間29分 |
次に高速バスを見ていきます。高速バスは、徳島バス・四国高速バス・大川自動車が両都市間を運行しています。高松駅を発着とし、高速に入るまでに市内各所に停車します。徳島側でも徳島市内まで各所に停車し、徳島駅を発着とします。運行本数は1日2便のみで、朝と夕方にそれぞれ1便運行されています。バスの運賃は2,300円ですが、学割で1,500円、往復割引で片道あたり2,100円、回数券で2,000円まで安くできます。移動時間は約1時間29分で、鉄道よりも長いのが特徴です。ただし、途中の混雑やバス乗降の時間によっては、これよりも長くなることがあります。
高速バスの特徴としては、鉄道では乗り換えが必要な場所を乗り換えなしで移動できるメリットがあります。例えばゆめタウンと松茂間を移動するのであれば、高速バスの方が便利です。鉄道の場合、主要駅と目的地の間を、バスやタクシーなどで移動しなければなりません。これは運賃・移動時間が余分にかかることも意味します。
まとめ
以上をまとめると、もっとも運賃が安いのは高速バス、移動時間が短いのが鉄道になりますが、その差は小さく、どちらを利用してもさほど変わらないといっても良いかもしれません。運賃の安さよりも、定時制の面では鉄道、多くのバス停に停車するため、高松駅と徳島駅以外で、乗り換えなしで移動できるエリアが広い点では高速バスにメリットがあり、それらを踏まえたうえで、自分にとって最も利用しやすい手段を利用するのが良いでしょう。
移動時間比較早見表
通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 | |
鉄道 | 2,840円 | 2,000円 | 1時間7分 | 最安値は週末自由席早トクきっぷ |
高速バス | 2,300円 | 2,000円 | 1時間29分 | 最安値は学割を除くと回数券(4枚)が最安値 |