甲府は山梨県の県庁所在地であり、首都圏(東京)から約130km離れています。移動手段は、鉄道・高速バス・在来線の3つがあります。ここでは、それぞれの移動手段を比較してみていきます。
特急(かいじ・あずさ)
![]() | 東京⇔特急かいじ・あずさ⇔甲府 | グリーン6,160円 指定席 3,890円 | 約1時間50分 |
はじめに鉄道を見ていきます。両都市間は、JR中央本線を走る特急かいじ・特急あずさが高頻度運行されています。特急を利用すると、最安値で3,890円で移動できます。特急に自由席はないため、指定席が最安値の料金になります。
新幹線には割引切符もあります。主にえきねっとのウェブサイトで予約できる切符で、学割も含めて、以下の切符が利用できます。
チケットレス特急券 | グリーン 指定席 | 6,060円 3,790円 | 特急券のみ100円引き |
チケットレス35%OFF | 指定席 | 3,330円 | 特急券のみ割引 |
学生割引 | グリーン 指定席 | 5,690円 3,420円 | 学割証明必要。 |
かつては割引率の高い回数券がありましたが、2025年現在では廃止されています。えきねっとでチケットレス割引が利用でき、35%OFFを利用することで、安く移動できます。
両都市間の移動時間は、特急で約1時間50分です。運行本数は、特急自体の本数は多く、「あずさ」は1時間辺り1本~2本、「かいじ」は、1時間辺り1本です。ただし、注意すべき点があり、多くが新宿発着であるという点です。東京駅発着は1日数本で、東京方面は朝の時間帯、甲府方面は夕方・夜の時間帯のみです。そのため、東京新宿間は、中央線や地下鉄などで乗り換えて移動する時間帯があります。
高速バス
![]() | バスタ新宿⇔甲府新宿線 ⇔・勝沼・一宮・善光寺・甲府駅・竜王 *中央道のバス停に停車 | 2,500円 | 約2時間~2時間10分 |
![]() | 新宿駅⇔中央本線⇔東京駅 | 210円 合計:2,710円 | 約30分 乗り換え含む 合計:約2時間30分 ~40分 |
次に高速バスを見ていきます。両都市間は京王バスが高頻度で高速バスを運行しています。運行本数は朝夕が30~40分に1本、それ以外は1時間あたり1本運行しています。運賃は2,500円ですが、2回回数(4,000円)を利用することで、片道あたり2,000円で移動できます。
このバスは、新宿甲府間の中央道のバス停にも停車するため、都市間移動以外にも、短距離でも利用できます。例えば大月・上野原・八王子・三鷹などで乗降できます。東名ハイウェイバスと同じタイプのバスと考えてよいでしょう。そのため、ほぼすべてのバス停に停車するタイプと、超特急タイプのバスがあり、前者は約2時間10分、後者は2時間の移動時間がかかります。ただし、バス停で乗降する乗客が多ければ、それだけ時間がかかるため、上記の時間よりも移動時間は長くなります。また、首都圏に近いエリアを走行するので、渋滞による遅れも多いです。中央道の都内区間は、平日の日中・朝夕でも渋滞が起きる区間であり、特に土日祝日の小仏トンネルの渋滞は醜いです。この渋滞に巻き込まれれば、1時間単位で遅れることは避けられないでしょう。つまり、安い運賃で移動できるものの、渋滞による遅れで移動時間が長くなるリスクがあるのが、この高速バスの特徴です。
なおこのバスは、東京駅発着ではないので、東京駅が発着の場合、東京新宿間を電車で移動する必要があります。そのため、移動時間、は乗り換えなども含めて+30分、約2時間30分~2時間40分程度になると見積もります。
在来線(中央本線)
![]() | 東京⇔普通・快速列車⇔甲府 *高尾駅・大月で乗り換え | 2,310円 | 約3時間25分 |
最後に在来線を見ていきます。中央本線1本で両都市間を移動します。運賃は2,310円、移動時間は乗り換えも含めると約3時間25分ですが、乗り換えの待ち時間によっては、これよりも長くなることがあります。なお、通して運転される列車はなく、大部分の列車は高尾駅止まりです。東京大月間を運行する列車は1日あたり1本のみ、通勤時間帯に運行されます。そのため、必ず高尾駅、または大月駅で乗り換えが必要になります。
在来線は、特に都内は混雑がひどく、朝夕は満員電車の中移動しなければならず、都市間移動には向きません。交通費節約を目的とするのであれば、高速バスを利用した方が良いでしょう。
なお、中央線には東京大月間でグリーン車が運行されています。そのため、混雑する首都圏区間のみグリーン車のグリーン席を利用する方法もあります。グリーン席は、この場合1,000円ですので、合計で3,310円です。ただし、特急の料金が3,890円ですので、わざわざ時間のかかる在来線のグリーン車を、この値段で利用するメリットは全くありません。
まとめ
以上をまとめると、運賃が安いのは在来線ですが、乗り換えの多さ、混雑、移動時間の長さからお勧めできる選択肢ではありません。次に安いのは高速バスですが、東京駅発着の場合は、乗り換えが必要になることや、渋滞による遅れのリスクがあるため、必ずしも良い手段とは言えません。特急は、運賃こそ高いものの、その差は、在来線と比較して1,500円程度の差であり、大きくありません。よって、定時制が高く、東京駅発着では乗り換えのない特急を利用するのが、最も優れていると言えるでしょう。
移動手段 | 通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 |
特急 | 3,890円 | 3,330円 | 1時間50分 | 最安値はチケットレス35%OFF切符 |
高速バス | 2,710円 | 2,210円 | 約2時間30分 ~2時間40分 | 最安値は2回券(片道あたりの運賃) |
在来線 | 2,310円 | 約3時間25分 | 高尾駅、大月駅で乗り換えあり |