青森市は青森県の県庁所在地であり、本州の北端に位置しています。盛岡市は岩手県の県庁所在地であり、ともに北東北位置しています。両都市間は約190km離れており、移動手段は、新幹線・高速バス・在来線の3つがあります。ここでは、それぞれの移動手段を比較してみていきます。
東北新幹線
![]() | 青森⇔奥羽本線⇔新青森⇔ 東北新幹線はやぶさ・はやて⇔盛岡 | 特定特急券 指定席 グリーン グランクラス | 6,000円 6,580円 8,850円 15,850円 | 1時間27分 |
はじめに鉄道を見ていきます。両都市間は、東北新幹線はやぶさを利用します。新青森駅は、市街地から離れた場所にあるので、新青森青森間は、在来線である奥羽本線を利用します。運賃は指定席で6,580円、はやぶさには自由席がありませんが、特定特急券を購入することで、空いている指定席に着席できます。この料金は、乗車券と合わせて6,000円です。移動時間は、はやぶさ号で1時間27分です。はやぶさにはいくつかのパターンがあり、速達型でノンストップの列車、盛岡以北は複数の駅、または各駅のタイプの列車があり、移動時間は列車のタイプによって上下します。なお、盛岡と新函館北斗間のみで運行される「はやて」も利用できますが、運行本数は1日1本のみなので、メインは「はやぶさ」になります。運行本数は1時間辺り1~3本で、多くはありません。
新幹線には割引切符もあります。主にネットで予約できる切符で、以下が利用できます。
トクだ値1 | 指定席 | 5,630円 | 1日までの購入。5~10%割引 ICカードでのみ利用可能。 |
トクだ値14 | 指定席 | 4,410円 | 13日までの購入。25~30%割引 ICカードでのみ利用可能。 |
新幹線 eチケット | グランクラス グリーン 指定席 | 15,510円 8,510円 6,240円 | ICカードのみで乗車可能。 |
JREPOINT アップグレード | グランクラス グリーン | 6,240円 6,240円 | 3,000~8,500ポイント使用 |
学生割引 | グランクラス グリーン 指定席 特定特急 | 15,160円 8,160円 5,890円 5,310円 | 学割証明必要。 |
この中で一番安いのは、トクだ値14です。次がトクだ値1、学割の順です。JRPOINTアップグレードは、溜めたポイントを利用して、グリーン席、グランクラスの座席を指定席料金と同じ値段にするものです。
高速バス
![]() | 青森フェリーターミナル・青森駅⇔ あすなろ号⇔高速浪岡・高速黒石・碇ヶ関 ・小坂・花輪SA・盛岡駅 | 3,600円 | 約3時間14分 |
![]() | 青森駅・弘前駅⇔さくら高速バス⇔盛岡駅 | 4,000円~6,000円 | 約3時間30分 |
次に高速バスを見ていきます。両都市間はメインとしては、岩手県北バスのあすなろ号が1日2便、午前と午後にそれぞれ1便運行されています。盛岡駅発着として、途中、東北道の沿線のバス停に停車し、青森市内各所と青森駅に停車します。青函フェリーが発着する青森フェリーターミナルにも停車するため、函館方面へ移動する場合にも利用できるバスです。運賃は、最安値で3,600円ですが、2回券(回数券)6,000円を購入することで、片道3,000円で利用できます。移動時間は約3時間15分です。新幹線に比べて安いこともありますが、新幹線が青森県東部を縦貫するのに対して、高速バスは、東北自動車道が縦貫する青森県西部と秋田県の一部を走行します。浪岡・黒石・小坂といった地域は、鉄道では不便な場所なので、そちらの方面の移動に利用できるバスでもあります。
なお、さくら観光バスが両都市間を1日1便運行していますが、これは横浜発着の夜行バスで、上記の都市間のみで利用できるバスです。このバスの場合、盛岡弘前間も利用できます。
在来線(いわて銀河鉄道・青い森鉄道)
![]() | 青森駅⇔在来線⇔盛岡駅 *途中で乗り換えあり | 5,590円 | 3時間27分 |
最後に在来線を見ていきます。かつての東北本線であるいわて銀河鉄道・青い森鉄道の普通列車を利用します。運賃は5,590円ですが、普通列車の利用としてはやや高めの値段です。運賃が高いのは、運行がJRではなく、経営が苦しい第三セクターが運営しているのが理由です。JRの頃に比べて1.3倍の運賃値上げになりました。割引切符は期間限定でありましたが、現在では、この区間を利用できる切符はありません。移動時間は3時間27分です。この区間は通しての運行していないので、最低でも1回、八戸駅で乗り換えが必要になります。
他の手段と比較すると、運賃・移動時間とともに不利で、運賃に至っては、新幹線と400円しか変わりません。新幹線のトクだ値を利用すれば、ほぼ同じか、これよりもさらに安くできるので、交通費節約のために、在来線を利用するメリットは、全くないと言っていいでしょう。
まとめ
以上をまとめると、運賃が安いのは高速バス、移動時間の短さでは新幹線です。
新幹線の場合運賃が高いので、トクだ値を利用して安い切符を購入するのがお勧めで、最安値で4,410円で移動できます。在来線は、第三セクターの路線なので、運賃が高いうえに移動時間も長いため、両都市間の移動の選択肢には入りません。下記に比較表を掲載しておきます。
移動手段 | 通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 |
新幹線 | 6,000円 | 4,410円 | 1時間27分 | 最安値はお先にトクだ値14 |
高速バス | 3,600円~ | 4,000円 | 3時間14分 | 最安値は2回券(片道あたりの運賃) |
在来線 | 5,590円 | 3時間27分 |