ここでは京阪神都市圏と、愛知県東部の主要都市である豊橋市の都市間移動についてみていきます。京阪神と豊橋は約250km離れており、移動手段は新幹線、高速バスの2つが上げられます。京都・大阪・神戸を発着として、それぞれ比較していきます。
東海道・山陽新幹線
![]() | 京都⇔東海道新幹線⇔豊橋 | 11,530円(グリーン) 7,870円(指定席) 7,140円(自由席) | 1時間6分~ |
![]() | 大阪⇔東海道線⇔新大阪 ⇔東海道新幹線⇔豊橋 | 12,630円(グリーン) 8,970円(指定席) 8,240円(自由席) | 1時間35分~ |
![]() | 三宮⇔市営地下鉄⇔新神戸 ⇔東海道新幹線⇔豊橋 | 13,170円(グリーン) 9,510円(指定席) 8,780円(自由席) | 1時間56分~ |
はじめに鉄道を比較します。この場合、関西の主要駅から東海道・山陽新幹線を利用して、豊橋まで移動します。運賃は7,140円~8,780円と、西に行くにつれて高くなります。この区間は、下記の割引切符が利用できるほか、Exサービスも利用できます。
京都 | 大阪 | 神戸 | ||
e特急券 | グリーン11,160円 指定席 7,500円 自由席 7,100円 | 12,260円 8,600円 8,200円 | 12,840円 9,180円 8,780円 | 会員制 当日予約可能 |
EX予約サービス | グリーン11,160円 指定席 7,500円 自由席 6,940円 | 12,440円 8,780円 8,220円 | 12,840円 9,180円 8,780円 | 有料会員 当日予約可能 (早特は3日前) |
スマートEX予約サービス | グリーン11,330円 指定席 7,670円 自由席 7,140円 | 12,610円 8,950円 8,420円 | 12,940円 9,310円 8,780円 | 無料会員 当日予約可能 |
Ex早特3 | グリーン7,870円 | 8,970円 | こだま号のみ | |
金券購入 | 自由席 6,900円 | 7,900円 | ||
学割 | グリーン10,780円 指定席 7,120円 自由席 6,390円 | 11,660円 8,000円 7,270円 | 12,130円 8,470円 7,740円 | 学割証明必要 |
新大阪・京都については、学割を除くと、金券ショップの切符が最も安くなります。豊橋発着の場合、割引切符の種類は少なく、EXサービスでも、早特切符はグリーン席で京都・大阪発着しかありません。また、ぷらっとこだまも設定されていません。
移動時間は、乗り換えのない京都が1時間6分、大阪と神戸は乗り換えがあるため、1時間35分と1時間56分です。これは、最速である「ひかり」を利用した場合です。「こだま」を利用する場合は、通過待ちの時間などを含め、これよりも少し長くなります。ただし、「こだま」の追加停車駅は米原・岐阜羽島・三河安城のみなので、それほど長くなるわけではありません。なお、大阪・神戸については、在来線と地下鉄の乗り換えが1回あります。また、「こだま」は新大阪発着となり、新神戸から「こだま」で移動する場合は、必ず新大阪で乗り換える必要があります。さらに、新神戸豊橋間を乗り換えなしで移動できる便がないため、新大阪・京都・名古屋で豊橋に停車する「ひかり」「こだま」に乗り換える必要があり、計2回の乗り換えが発生します。
混雑の度合いは、速達列車である「ひかり」は混みます。平日であっても、自由席は座れないことが多いでしょう。駅に到着後にすぐに乗車し、降車した乗客の座席に着席するのが良いでしょう。一方で、「こだま」は自由席でも比較的すいており、休日や行楽シーズンでない限りは、座れないことは多くありません。確実に着席して移動したいのであれば、時間がかかっても「こだま」を利用するのが良いでしょう。
運行本数は「ひかり」が2時間に1本、「こだま」が1時間に2本停車します。「のぞみ」は停車しないため利用できず、「ひかり」「こだま」がメインの移動手段です。
JR+ツアーを利用する。
京阪神地区もしくは豊橋で1泊以上するのであれば、ホテルとセットになったツアーを利用する方法も選択肢の1つです。これは新幹線もしくは、飛行機の移動と宿泊がセットになったツアーパックで、別々に予約するよりも安い運賃で利用できます。具体例をあげてみていきます。
![]() | 豊橋⇔東海道新幹線⇔京都 | 15,520円~ | 別々に予約した場合 鉄道;7,140円×2 ホテル;5,000円~ 合計:19,280円~ |
ツアーは、新幹線の往復料金とホテル料金が含まれます。ホテルの料金は、安いビジネスホテルの5,000円台と仮定します。すべてが込みで15,520円ですが、別々に予約すると、最低でも19,280円かかります。差額は3,760円で、ツアーの方が安くなります。これを、片道当たりの運賃で計算すると5,260円です。
高速バス
![]() | 植田車庫・豊橋駅・東名豊川・音羽・本宿 ⇔豊鉄バス⇔長島温泉・京都駅 | 3,600円~ | 4時間40分 |
![]() | 豊橋駅⇔JAMJAMライナー ⇔京都駅・大阪梅田・USJ | 4,500円~ | 22~23時発 6時着 |
次に高速バスを見ていきます。高速バスは、日中に豊鉄バスが1便、夜間にJAMJAMライナーが1便運行されています。
日中の高速バスは豊橋・豊川と京都を結ぶバスで、朝に京都方面に1便、夕方に豊橋方面に1便運行されています。大阪・神戸方面への高速バスは運行されていないので、このバスが日中に京阪神と豊橋を結ぶ唯一のバスです。運賃は3,600円ですが、事前購入割引を利用することで平日は2,600円、休日は3,100円まで安くできます。移動時間は4時間40分ですが、高速道路の渋滞によっては遅れることがあります。名古屋圏・京阪神圏と交通量の多い地区を走るため、平日でも渋滞が見られます。そのため、多少余裕を見積もって移動した方が良いでしょう。
夜行バスはJAMJAMライナーが、豊橋駅と京都・大阪・USJを結んでいます。運賃は4,500円で、夜間の移動になるのため、車内で1泊する形になります。そのため、宿泊費も節約できます。なお、神戸方面のバスはありません。
京阪神と豊橋を結ぶバスはこれら2便のみですが、名古屋発着のバスが日中・夜間ともに多数運行されており充実しています。乗り換えが苦でなければ、名古屋豊橋間は在来線を利用し、名古屋発着のバスを利用する手段もあるでしょう。
まとめ
以上をまとめると、交通費の安さでは高速バスで、特に宿泊費を節約できる夜行バスは、最もコストパフォーマンスが高いです。一方で移動時間の面では新幹線が速く、運行本数も多く時間の融通が利きやすいです。神戸については、高速バスは運行されていないため、新幹線が唯一の選択肢になります。
なお、名古屋発着の高速バスが多く運行されているため、名古屋豊橋間は在来線で移動し、名古屋京阪神間をバスで移動する方法もあります。そちらの方が本数は多いため、融通が利きやすいでしょう。
交通手段比較早見表(京都)
移動手段 | 通常料金 | 最安値料金 | 移動時間 | 備考 |
新幹線 | 7,140円 | 6,900円 | 1時間6分~ | 最安値は金券 |
高速バス(日中) | 3,600円 | 2,600円 | 4時間40分 | |
高速バス(夜行) | 4,500円~ | 夜発朝到着 | 宿泊費節約可能 |
交通手段比較早見表(大阪)
移動手段 | 通常料金 | 最安値料金 | 移動時間 | 備考 |
新幹線 | 8,240円 | 7,900円 | 1時間35分~ | 最安値は金券 |
高速バス(夜行) | 4,500円~ | 夜発朝着 | 宿泊費節約可能 |