大阪市と広島県東部(福山・三原・尾道)間の移動について比較していきます。大阪と福山は約250km距離があります。この区間は山陽新幹線・高速バスの2つの移動手段がメインなので、それぞれを比較してどの移動手段が良いかを見ていきます。なお、在来線の移動は時間がかかりすぎて非効率なので、ここでは省きます。それぞれを大まかに比較すると以下のようになります。
運賃:高速バス<新幹線
移動時間:新幹線<高速バス
山陽新幹線
![]() | 大阪駅⇔JR東海道線 ⇔新大阪駅 ⇔山陽新幹線⇔福山駅 | グリーン車:12,190円 指定席: 8,530円 自由席: 7,470円 | のぞみ みずほ・さくら 約1時間30分 ひかり 約1時間45分 こだま 約2時間5分 |
はじめに新幹線を見ていきます。大阪駅を起終点として、新大阪福山間を山陽新幹線を利用します。運賃は自由席で7,470円になります。この運賃は下記の割引切符を購入することで安くすることができます。
e特急券 | 11,130円(グリーン車) 7,470円(自由・指定席) | 会員制 当時予約可能 |
EX予約サービス | 11,200円(グリーン車) 7,540円(自由・指定席) | 有料会員 当日予約可能(早特は3日前) |
スマートEX予約サービス | 11,840円(グリーン車) 8,180円(指定席) 7,640円(自由席) | 無料会員 当日予約可能 |
こだま指定席切符 | 5,990円 | 2人以上限定。前日購入可能。 |
金券購入 | 11,600円(グリーン車) 8,450円(指定席) 7,350円(自由席) | 新大阪⇔岡山間のみ。 |
新幹線回数券(自由席のみ) | 7,020円 | 6枚綴り、42,120円。 |
学割 | 11,370円(グリーン車) 7,710円(指定席) 6,650円(自由席) | 学割証明必要 |
バリ得こだま・ひかり | 5,500円 | 日本旅行商品。 |
運賃の幅は5,500円~11,840円になります。この中で一番安いのはバリ得こだま・ひかりの5,500円、次がこだま指定席切符の5,990円になります。新幹線で安く移動するのであれば、これら切符を利用するのが良いでしょう。バリ得については下記のツアー商品で解説します。
移動時間は1時間30分~2時間になります。新幹線での移動時間はそれほど長くなく、1時間程度なのですが、大阪駅を起終点とした場合、在来線の移動と新大阪駅での乗り換えがあるため余分に時間がかかります。運行本数は、こだま・ひかり・のぞみ・九州新幹線のみずほ・さくらを含めて1時間辺り3~5本あり充実しています。なお、新大阪発の場合、みずほ・のぞみ・さくらの中には福山に停車しない列車があるので、注意が必要です。
新幹線+宿泊パックツアー・バリ得こだま・ひかりを利用する
大阪もしくは福山で1泊以上するのであれば、ホテルとセットになったツアーを利用する方法も有効です。これは新幹線もしくは、飛行機の移動と宿泊がセットになったツアーパックで、別々に予約するよりも安い運賃で利用することができます。ここでは具体例を1つあげて見ていきます。
![]() | 新大阪駅⇔山陽新幹線 ⇔福山駅(往復・ホテル1泊) | すべて込み 16,600円~ | 別々に予約した場合 新幹線:7,470円x2 ホテル:5,000円~ 合計:19,940円~ |
新大阪発福山着、福山で1泊するプラン(こちら)を参考にします。最安値ツアーは16,600円からありますが、別々に予約する場合と比べると、3,340円安くなる計算になります。つまり、割引切符を使わないのであれば、ホテルと新幹線を一括で予約できるツアーを利用することで、数千円程度旅費を節約することができます。
バリ得こだま・ひかり
また、日本旅行が販売しているバリ得こだま・ひかりという格安切符も利用できます。これは新大阪・新神戸⇔中国地方の各駅間で利用できる日本旅行のツアー商品で、1人利用可、座席指定可能、前日まで購入可能な、通常価格よりも大幅に安い切符です。価格は新大阪から福山間は5,500円、自由席切符よりも1,970円安い価格で利用できます。この料金はこだま指定席切符よりも安く、最安値の切符になります。のぞみ号は利用できませんが、こだまを含めひかり号も利用できるため、安く速く移動できる切符としてコストパフォーマンスが高いです。下記に福山・新尾道・三原駅と新大阪駅間の価格を掲載します。
福山 | 新尾道 | 三原 | |
新大阪 | 5,500円(7,470円) | 5,800円(7,910円) | 6,000円(8,240円) |
*大阪~新大阪間の在来線の運賃は含まれません。この区間は+170円の乗車券が必要になります。
高速バス(昼行・夜行バス)
![]() | 湊町OCAT・梅田・伊丹空港 ⇔びんごライナー⇔福山駅前 | 片道:4,200円 往復:7,600円 学割:3,400円 | 約4時間20分 |
次に高速バスについてみていきます。高速バスは日中に「びんごライナー」が運行されています。通常料金は4,200円ですが、往復運賃では片道3,800円、学割は3,400円となります。運賃は新幹線の約5割~6割程度になります。移動時間は約4時間20分程度かかります。基本的には上記の停留所以外、福山市内に一部停車するのみでノンストップです。なので、渋滞などがなければ定刻、もしくは早くに到着することもあります。関西圏では阪神高速、中国道、山陽道を走行しますが、よほど酷い渋滞でなければ遅れることはありません。ただし、土日や行楽シーズンは渋滞により遅れることがあります。運行本数は1日2便、朝福山発が2便、夕方大阪発がそれぞれ2便毎日あります。運行本数は多くなく、時間の融通は利きません。
夜行バス
![]() | USJ・梅田⇔ JAMJAMライナー⇔東福山駅 | 3,300円~4,000円 | 0時発6時着 |
![]() | 大阪駅前第4ビル⇔ ウィラー⇔東福山駅 | 3.500円~ | 0時発6時着 |
この区間は夜行バスも運行されているので、こちらも比較していきます。JAMJAMライナー・ウィラーエクスレスの2社が運行しています。なお、これらは広島大阪間の夜行バスで、福山には途中停車する形になります。料金は3,300円~4,000円となります。夜行バスの場合、ホテルに泊まる分の料金を節約できるので、この運賃はホテル代も含めた運賃といってもよいです。いずれのバスも0時ごろ発で6時ごろに目的地に到着します。バス停に関しては大阪側は大阪駅、梅田がメインで、福山側は山陽本線の東福山駅に停車します。福山駅には停車しません。大阪や広島県東部の各地を停車する形ではないので、利便性はそれほど高いバスではありません。もっとも3列シートや男女別シートなどが利用できるので、夜行バスとはいえそれなりに快適な移動ができると思います。
まとめ
以上をまとめると、移動時間に関しては山陽新幹線ののぞみ・みずほ・さくらが圧倒的に優位です。運賃の面では夜行バスがホテル代も節約できるため優位です。日中の場合はびんごライナーの方が安く良いですが、バリ得やこだま指定席切符で5,000円台まで安くできると考えると、割引切符で新幹線を利用するのが一番コストパフォーマンスが高くなると思います。
移動手段比較早見表
移動手段 | 通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 |
山陽新幹線 | 7,470円 | 5,500円 | 1時間30分~ 2時間5分 | バリ得が最安値。 |
高速バス | 4,200円 | 3,800円 ~3,400円 | 4時間20分 | びんごライナー。 |
夜行バス | 3,300円 ~4,000円 | ———– | 0時発6時着 | ホテル代節約。 |