札幌市は北海道の中心都市であり政令指定都市でもあります。山形市は山形県の県庁所在地であり、内陸部に位置しています。両都市間は、直線距離約660km離れており、移動手段は、鉄道・飛行機の2つがあります。ここではそれぞれを比較してみていきます。
なお、仙台港と苫小牧港を結ぶフェリーを利用するルートもあります。このルートについては、こちらで詳しく解説しています。
鉄道(特急北斗・北海道・東北新幹線)
![]() ![]() | 札幌駅⇔北斗号⇔新函館北斗駅 ⇔北海道・東北新幹線⇔仙台駅 | 38,960円(グランクラス) 34,760円(グリーン) 24,640円(指定席) | 6時間27分 |
![]() | 仙台駅⇔山形交通高速バス ⇔山形駅 | バス:1,100円 合計:25,740円~40,060円 | 約1時間15分 合計:7時間42分 |
はじめに鉄道を見ていきます。鉄道の場合、札幌新函館間を特急北斗、新函館以南は北海道・東北新幹線で移動、そして仙台山形間は、高速バスおよび在来線に乗り換えて移動します。料金は最安値で25,740円、この料金は新幹線とバスの運賃を含んだ料金です。移動時間は約7時間42分で、長い時間を車内で過ごさなければなりません。運行本数は、特急北斗が1日10本、1時間30分~2時間に1本の運行間隔で、新幹線は1時間~1時間30分間隔で運行されています。高速バスについては運行本数が非常に多く、日中は10分~15分間隔で運行されています。なお、仙台山形間の移動の詳細については、こちらの記事が参考になります。JR北海道は、JR東日本と同じ「えきねっと」というウェブサイトがあり、こちらを利用することで、札幌仙台間の割引切符を購入できます。割引切符は以下に上げます。
札幌新函館北斗間 | ||
特急券トクだ値1 | 8,010円~8,490円(指定席) | 1日前まで購入可能。10~15%割引 |
特急券トクだ値14 | 6,590円~7,540円(指定席) | 13日前まで購入可能。25~30%割引 |
新函館北斗仙台間 | ||
トクだ値1 | 16,260円(指定席) | 1日前まで購入可能。10~20%割引 |
トクだ値14 | 12,640円(指定席) | 13日前まで購入可能。30~40%割引 |
トクだ値21 | 9,040円(指定席) | 21日前まで購入可能。50%割引 |
学生割引 | 36,470円(グランクラス) 32,270円(グリーン席) 22,150円(指定席) | 乗車券が2割引き、学割証明が必要 |
特急と新幹線、それぞれ別々に切符を選択します。購入は、えきねっとから一括で可能です。この場合、特急トクだ値14とトクだ値21の組み合わせが最安です。高速バスの運賃と合わせれば、最安値で16,730円で移動できます。
ツアー(鉄道)
次にツアーを見ていきます。ここでは鉄道の個人ツアー(1人)、山形から札幌への旅行を例に取り上げます。
![]() ![]() | 山形駅⇔仙山線⇔仙台駅 ⇔東北・北海道新幹線⇔ 新函館北斗⇔特急北斗⇔札幌駅 | すべて込み 39,600円~ | 別々に予約した場合 特急:25,740円x2 ホテル:5,000円~ 合計:56,480円~ |
このツアーの場合は、最安値で39,600円です。これらを別々に予約すると、56,480円です。差額にすると16,880円も安くなります。これは1人で1泊の料金なので、人数を増やすか宿泊数が増えれば、その分の料金は増えます。また、ホテルの料金は5,000円としていますが、これより高いホテルに宿泊すれば料金は増えます。片道当たりの運賃で計算(往復運賃/2-5000)すると17,300円になり、交通費を大幅に安くできます。料金もさることながら、ホテルと交通費を一括で予約できるので、別々に予約する手間を減らせます。
なおこのツアーは、全線を鉄道で移動するルートで、山形仙台間は高速バスでなく、在来線で移動します。山形仙台間を高速バスで移動、かつ、ツアーを利用したい場合は、仙台札幌間のツアーを検索すると良いでしょう。
飛行機(格安航空券)
![]() | 札幌駅⇔快速エアポート ⇔新千歳空港⇔FDA・JAL ⇔山形空港 ⇔山形空港線⇔山形駅 | 快速 :1,180円(自由席) 飛行機:10,670円~ 空港バス:1,500円 合計:13,350円~ | 快速:約40分 飛行機:1時間10分 空港バス:約45分 合計:約3時間35分 |
次に飛行機を見ていきます。飛行機の場合、山形空港と新千歳空港間で、FDAとJALが、共同運行で1日1便運行しています。格安航空券は10,670円が最安値ですが、日によってこの価格は変動するため、これより高くなる日もあります。バス・鉄道の運賃も合わせると、合計は13,350円です。移動時間は約3時間35分です。
安い航空券が購入できれば、新幹線よりも安く速く移動できるため、メインの移動手段になりそうです。ただし、山形は仙台空港への利便性も悪くないため、そちらを利用するルートも存在します。次の項目で比較していきます。
仙台空港の飛行機を利用する
![]() | 札幌駅⇔快速エアポート ⇔新千歳空港⇔Peach⇔仙台空港 仙台空港⇔空港アクセス鉄道⇔仙台駅 | 快速 :1,180円 飛行機:6,590円~ 仙台鉄道:660円 合計:8,430円~ | 快速:約40分 飛行機:約1時間10分 仙台鉄道:約30分 合計:約3時間20分 |
![]() | 仙台空港⇔山形交通高速バス⇔山形駅 | バス:1,100円 合計:9,530円~ | バス:1時間15分 合計:約4時間35分 |
次に仙台空港を利用するケースを見ていきます。この場合、仙台空港発着のLCC(ピーチ)を利用するものとして見ていきます。ピーチの運行本数は1日2便、航空券は6,590円が最安値で、鉄道・高速バスの運賃も含めると9,530円です。LCCの安さが幸いしてか、山形空港を利用するルートよりも、安くなります。移動時間は約4時間35分で、山形空港ルートよりも移動時間は長くなります。仙台山形間の移動時間が長いのが理由です。
仙台空港と山形間は、直通バス(2,000円・1時間20分)が存在します。ただし、運行本数は1日2便と少ないため、時間の融通が利きません。ピーチ便との接続は、時間帯によっては待ち時間が長くなる便や、バスが運行されない時間帯に到着する航空便もあるため、使い勝手が良くありません。その理由から、仙台空港山形間は、アクセス鉄道で仙台駅と空港間を移動、仙台山形間は、運行本数が多い山交バスを利用したほうが、時間の融通が利きやすく移動しやすいです。
なお、山形の他の都市(新庄・米沢・酒田・鶴岡など)へ移動する場合、酒田と鶴岡方面は、空港から直通の高速バスがあります。それ以外の都市の場合は、仙台駅まで移動し、そこから各都市へ向かうバスに乗り換えて移動します。
なお、ANA・JALなどのLCC以外の航空便を利用する場合も、仙台空港の方が運行本数が多いため、便利です。
まとめ
以上をまとめると、仙台空港発着のLCCが利用できれば、交通費をおさえて移動ができます。一方、移動時間については、山形空港発着便を利用した方が短いのですが、LCC以外の航空便でも、仙台空港発着の飛行機の本数の多さや、空港への直通バスが運行されていることを考えると、多少移動時間が長くなっても、仙台空港の飛行機の方が、利用しやすいのではないかと思われます。鉄道は、運賃も高く、移動時間が長いため、選択肢には入りずらいです。北海道新幹線が札幌まで延伸し、移動時間が短縮されれば、鉄道ルートも十分考慮されるルートになるでしょう。
移動手段比較早見表
移動手段 | 通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 |
鉄道 | 25,740円 | 16,730円 | 7時間42分 | 最安値は特急トクだ値14+ トクだ値21の組み合わせ |
ツアー | 17,300円~ | 〃 | 運賃は ホテル代5,000円を引いて 片道の運賃で計算 | |
飛行機(山形空港) | 13,350円~ | 約3時間35分 | ||
飛行機(仙台空港) | 9,530円~ | 約4時間35分 | LCCピーチを利用 |