青森は青森県の県庁所在地であり、本州の北端に位置しています。函館は北海道南端に位置し、道南地区の中心都市でもあります。両都市間は津軽海峡を隔てており、約160km離れており、移動手段は、新幹線・フェリーの2つがあります。ここでは、それぞれの移動手段を比較してみていきます。
北海道新幹線
![]() | 青森⇔奥羽本線新青森 ⇔北海道新幹線はやぶさ⇔ 新函館北斗⇔函館本線⇔函館 | 特定特急券 指定席 グリーン グランクラス | 7,890円 8,490円 10,760円 17,760円 | 2時間2分 |
はじめに鉄道を見ていきます。両都市間は、北海道新幹線「はやぶさ」を利用します。新青森駅は市街地から離れた場所にあるので、新青森青森間は、在来線である奥羽本線を利用します。同様に、新函館北斗駅も、函館市から離れた北斗市にあるので、新函館函館間は在来線の函館本線、函館ライナーに乗り換えて移動します。運賃は指定席で8,490円、はやぶさには自由席がないのですが、7,890円の特定特急券を利用することで、空いている指定席に着席できます。この特定特急券は、ネットでの購入ではできず、発券機でのみ購入できます。移動時間は、はやぶさ号と在来線を合わせて2時間2分です。運行本数は1時間30分~2時間辺り1本で、本数は多くはありません。
新幹線には割引切符もあります。主に利用できるのは事前購入が可能なトクだ値です。
トクだ値1 | 指定席 | 6,930円 | 1日までの購入。5~10%割引 ICカードでのみ利用可能 |
トクだ値14 | 指定席 | 5,360円 | 13日前までの購入。25~30%割引 ICカードでのみ利用可能 |
トクだ値21 | 指定席 | 4,580円 | 20日前までの購入。50%割引 ICカードでのみ利用可能 |
学生割引 | グランクラス グリーン 指定席 特定特急 | 16,960円 9,960円 7,690円 7,090円 | 学割証明必要。 |
この中で一番安いのは、トクだ値21で、次がトクだ値14、トクだ値1の順です。JRPOINTアップグレードは利用できず、eきっぷは利用できますが、通常運賃よりも高くなります。また、100km以上を超える区間なので、学割も利用できます。
ツアー(JR新幹線)
![]() | 青森⇔奥羽本線新青森 ⇔北海道新幹線はやぶさ⇔ 新函館北斗⇔函館本線⇔函館 | ツアー価格:16,800円 | 個別に予約した場合: 交通費:8,490円x2 ホテル:5,000円 合計:21,980円 |
次にJR新幹線とホテルがセットになったツアーを見ていきます。これは1泊する場合で、青森から函館のツアーの例です。ツアー価格は最安値で5,180円で、個別に予約した場合よりも2,340円安くなり、片道あたりの運賃を計算すると、5,900円になります。この価格は、最安値のツアーと安いビジネスホテルの5,000円を比較したものであり、高いホテルになれば、これよりも値段が高くなります。ツアーは、ホテルと交通手段を一括で予約できるので、手間を省きたい場合には良い選択肢です。
なお、上記ツアーは、仙台発着を基本としていますが、東北以外の複数の都市を選択でき、青森発着を選択することで、青森函館間のツアーを検索できます。
青函フェリー
![]() | 青森駅⇔シャトルバス⇔青森港 ⇔青函連絡フェリー⇔函館港 ⇔北海道バス⇔函館駅 | 青森バス:300円 青函フェリー:2,200円~ 函館バス:200円 合計:2,700円~ | 15分 4時間 10分 4時間25分+ |
次に、津軽海峡を横断するフェリーを見ていきます。フェリーは青森港と函館港(フェリーターミナル)を結び、フェリーターミナルと駅間は路線バスを利用します。青函フェリーは最安値で2,200円から乗船が可能で、バスの運賃も合わせて2,700円です。個室部屋もありますが、個室を利用する場合は料金が高くなります。移動時間については、バスとフェリーの移動時間だけを見ると約4時間30分です。ただし、バスとフェリーの接続は、30分~2時間程度の間隔(待ち時間)があり、実際の移動時間はこれよりも長くなります。函館側は、バスとフェリーの接続が下船側は30分、青森方面への乗船側は1時間程度に調整されているのですが、青森側はうまく調整されておらず、1時間30分以上の待ち時間が生じる形となっています。おおむね半日程度、移動に費やすと考えてよいでしょう。
運行は24時間で1日8便運行されています。ただし、バスは日中のみの運行のため、早朝、深夜の時間帯は利用できません。自家用車で移動、またはタクシーを利用する必要があります。
まとめ
以上をまとめると、運賃が安いのはフェリーですが、移動時間については新幹線が圧倒的に速いです。
ただし、フェリーは乗り換えがあり、フェリーに乗船するまで、下船してからバスに乗り換えるまでに、長い待ち時間があります。自家用車で移動する場合は問題になりませんが、深夜や早朝の時間帯はバスで移動ができないなど、不便な点も多々あります。とりわけ、時間の制約がある人は、新幹線一択になるのではないかと思います。
移動手段 | 通常運賃 | 最安値運賃 | 移動時間 | 備考 |
新幹線 | 7,890円 | 4,580円 | 2時間2分 | 最安値はお先にトクだ値21 |
ツアー | 5,900円 | 〃 | 運賃は、ホテル代金(5,000円) を引いた片道辺りの運賃 | |
青函フェリー | 2,700円~ | 4時間25分~ (ほぼ半日) | 待ち時間あり |