このページでは、静岡県東部と東京の移動について比較していきます。両都市間は約130km離れており、この区間の移動手段は、東海道新幹線、高速バス(昼行)、在来線の3つがあります。移動需要は多い区間なので、いずれも運行本数が多いです。おおまかに比較すると以下になります。
- 運賃 新幹線>在来線≧高速バス
- 移動時間 高速バス≧在来線>新幹線
単純に、一番早く移動できるのは新幹線で、一番安く移動できるのは高速バスです。ここでは新幹線が停車する三島駅と東京間の移動を比較します。
JR東海道新幹線ひかり・こだま
![]() | 三島駅⇔東海道新幹線⇔東京駅 | グリーン車6,870円 指定席 4,600円 自由席 4,070円 | こだま54分 ひかり44分 |
最初に、新幹線を見ていきます。新幹線は自由席で4,070円、沼津発着の場合でも料金は同じです。ネットの会員サービス・学割を利用することで、上記料金はさらに安くすることが可能です。以下に一覧を表示します。
e特急券 | 6,600円(グリーン車) 4,330円(指定席) 4,070円(自由席) | 会員制 当時予約可能 |
EX予約サービス | 6,600円(グリーン車) 4,330円(指定席) 3,870円(自由席) | 有料会員 当日予約可能 |
スマートEX予約サービス | 6,670円(グリーン車) 4,400円(指定席) 4,070円(自由席) | 無料会員 当日予約可能 |
Ex早特1 | 3,730円(自由席) | 前日まで購入可能 |
Ex早特3 | 4,800円(グリーン) | 3日前までに購入可能 |
Ex早特7 | 4,070円(指定席) | 7日前までに購入可能 |
金券購入 | 3,900円(自由席) | |
学割 | 6,400円(グリーン車) 4,130円(指定席) 3,600円(自由席) | 学割証明必要 |
自由席の料金だけを見ていくと、EX予約・金券・回数券・学割を利用することで、通常より安できます。この中でもっとも安いのは、学割で、次がEx早特1です。なおこの区間は、「ぷらっとこだま」は設定されていないため利用できません。
移動時間は、最速のひかり号で約44分、各駅停車のこだま号で54分です。東京三島間の停車駅は、品川・新横浜・小田原・熱海のみですので多くありません。こだま号が停車し、速達列車の通過待ちを行うのは小田原駅のみですので、こだま・ひかりどちらでも移動時間に大きな差はありません。
この区間の座席の混雑ですが、こだま・ひかり、いずれも利用者が多く、特にひかり号は東京駅の始発ですぐに座席を確保するか、三島駅で乗客が下りた後にすぐに座席を確保しないと、座れないことがあります。三島駅の場合、朝夕は通勤通学で利用する人も一定数いるため、こだま号も利用者が多いのが特徴です。
ツアーを利用する。
もし、東京もしくは三島・沼津などで1泊以上宿泊するのであれば、ツアーを利用して移動する方法があります。これは、ホテルと新幹線の宿泊がセットになったプランです。一括で予約ができ、料金は別々で予約するよりも大幅に安くなります。ここでは、東京→三島を1泊するツアーの具体例をあげて見ていきます。
![]() | 東京駅⇔東海道新幹線 ⇔三島駅(往復・ホテル1泊) | すべて込みで 約11,400円~ | 別々で予約した場合 運賃:4,070円x2 ホテル:5,000円~ 合計:13,140円~ |
価格は、東海道新幹線とホテル1泊を含めて11,400円です。これを別々に予約すると約13,140円になり、1,740円安くなる計算です。片道あたりの運賃で計算(往復の運賃-5000)/2すると、3,200円となり、割引切符よりも安い運賃になります。ホテル代金は日によって異なりますが、最安値の5,000円と仮定して計算しています。またツアー価格も日によって異なります。
高速バス
![]() | 三島駅⇔三島エクスプレス⇔池尻大橋・バスタ新宿 | 2,500円~ | 約2時間30分 |
![]() | 三島駅⇔ウィラーエクスプレス⇔横浜駅YCAT 羽田エアポートターミナル・国際展示場・TDL | 2,300円~ | 約2時間40分 |
![]() | 沼津駅・裾野⇔富士急シティバス⇔東名江田・ 渋谷マークシティ・バスタ新宿 | 2,400円~ | 約2時間55分 |
![]() | 富士宮駅・富士駅・東名富士 ⇔かぐら・ヤキソバエクスプレス ⇔東名江田・霞ケ関・東京駅 | 2,600円 ~3,900円 | 約2時間56分 |
次に高速バスを見ていきます。三島発着の高速バスは2本、沼津発着は1本、富士発着は1本運行されています。これらのうち、三島エクスプレスは便数が多く充実しており、両都市間のメインのバスです。平日は1日6便、土日にちは14便運行しており、どの時間帯でも利用できます。運賃は2,500円ですが、事前予約で2,300円で利用できます。
移動時間は約2時間30分ですが、東名高速や首都高速の渋滞により、これより時間がかかることがあります。両都市間を結ぶ東名高速は、首都圏を中心に平日でも渋滞が頻発し、土日や行楽シーズンは、醜い渋滞が発生する区間です。そのため、定刻より遅れることは珍しいことではないので、バスを利用する場合は、その点を理解しておく必要があるでしょう。
ちなみに、沼津発着の富士急バス、富士・富士宮発着のかぐや、ヤキソバエクスプレスも利用できますが、こちらの本数は1日便のみです。沼津や富士方面の場合、沼津・富士と三島間はJR東海道線、三島東京間はバスに乗り換えるルートもあり、そちらの方が運行本数が多いため、時間の融通は利きやすいです。
なお高速バスは東京駅発着の場合、富士・富士宮方面のバスのみで、それ以外はすべて新宿発着になります。他の高速バスに乗り換えるのであれば、新宿が便利ですが、東京駅が発着地であれば、東京新宿間は在来線を利用して移動する必要があります。
在来線
最後に在来線を利用するルートを見ていきます。この場合、特急を利用するルート、普通・快速列車を利用するルートがありますので、それぞれ見ていきます。
特急踊り子号
![]() | 三島駅⇔東海道線⇔熱海駅 ⇔特急踊り子号⇔東京駅 | 指定席 3,890円 | 2時間 |
踊り子号の東京方面は、日中と夕方に12便運行されており、熱海方面は午前中に運行されています。この場合、熱海東京間で利用できますが、踊り子号のうち3便は、修善寺発着であり、三島駅から乗り換えなしで利用できます。この場合、運賃は3,890円ですが、えきねっとのネット予約で下記の割引割引切符が利用できます。
チケットレス35%OFF | 指定席 3,330円 | |
チケットレス割引 | 指定席 3,790円 | |
学生割引 | グリーン 指定席 3,420円 |
最安値で3,330円で移動できます。移動時間は約2時間で、新幹線より遅いものの、高速バスより早く移動できます。新幹線と比較すると安いものの、Ex早特1や金券ショップの切符で同程度の値段で移動できることを考えると、あまり有効な選択肢とは言えません。特急が選択肢になるのは、修善寺方面が発着、または東京駅でなく、新幹線では乗り換えが必要になる神奈川県内の主要駅発着の場合に限られるでしょう。
JR東海道線(普通・快速)
![]() | 三島駅⇔東海道線⇔東京駅 *熱海駅で乗り換え | 乗車券 2,310円 | 2時間16分 |
こちらは、普通列車を利用して移動するルートです。熱海駅でJR東海とJR東日本の管轄が別れるため、この駅で必ず乗り換えが必要になります。運賃は2,310円で、移動手段の中では最安値です。移動時間は2時間16分かかります。運行本数は、熱海東京間を通して運行されるのは、1時間あたり3本です。三島熱海間も同じ本数です。
交通費を節約するという点からみると悪くありませんが、首都圏の混雑する区間を電車で移動するので、座席に座れないことが多くあります。グリーン席を利用することで、この問題は解消できますが、グリーン料金を1,810円追加(Suicaは1,550円)で支払う必要があります。この場合、合計は4,120円となり、新幹線の自由席運賃よりも高くなるのでお勧めできません。
まとめ
まとめると、移動時間がもっとも短いのはJR東海道新幹線の「ひかり」、一番安いのは、JRの在来線、および高速バスの事前予約です。特急を利用するルートはその中間にあたりますが、新幹線の割引切符が安い点をふまえれば、わざわざ時間のかかる特急を利用するメリットはありません。
移動手段比較速見表
移動手段 | 通常料金 | 最安値 | 移動時間 | 備考 |
東海道新幹線 | 4,070円 | 3,730円 | ひかり44分 こだま54分 | Ex早特1が最安値 |
ツアー | 3,200円~ | 〃 | 宿泊費を引いて片道の料金で計算 | |
高速バス(日中) | 2,500円 | 2,300円 | 約3時間30分 | 最安値は事前予約 三島エクスプレスの情報で比較 |
特急踊り子号 | 3,890円 | 3,330円 | 約2時間 | 最安値はチケットレス35%OFF |
在来線 | 2,310円 | 2時間16分 | 熱海駅で乗り換え |