札幌市は北海道の中心都市であり政令指定都市でもあり、新潟市は日本海に位置する新潟県の県庁所在地であり、同様に政令指定都市でもあります。両都市間は直線距離で約580km離れており、移動手段は、飛行機・フェリーの2つがあります。ここではそれぞれを比較してみていきます。
なお、鉄道の移動は、新幹線と特急を介して移動できるものの、新幹線の場合は、東京まで戻る必要があること、特急で青森まで行くルートもありますが、移動に時間がかかりすぎること、また函館以北の特急の移動時間が長いことも考えて、現実的でないことから、ここでは取り上げません。
飛行機(格安航空券)丘珠空港経由
![]() | 札幌駅⇔市営地下鉄東豊線 ⇔栄町⇔連絡バス⇔丘珠空港 ⇔Toki Air⇔新潟空港 ⇔新潟空港線⇔新潟駅 | 札幌地下鉄 :250円 札幌連絡バス:350円 飛行機:8,300円~ 新潟バス:470円 合計:9,370円~ | 札幌丘珠空港間:約40分 飛行機:約1時間45分 新潟バス間:約35分 合計:約4時間 |
はじめに飛行機での移動、丘珠空港発着の航空便を見ていきます。この場合、新潟に拠点を置くトキエアが週5日、1日2便運行しています。航空券は最安値で8,300円で、比較的高い航空券でも10,000円台のものが多く、安くで移動できます。バスや地下鉄の運賃も合わせると9,370円で、10,000円を超えません。移動時間は約4時間です。
トキエアは、新潟を拠点とするLCCであり、2024年から就航を開始した、比較的新しい会社です。この路線は、2024年の7月に運行を開始した路線で、比較的新しい路線です。新規路線のうち、採算が取れない路線は廃止されることがあるため、短期間の運行のみで、将来は運行されなくなる可能性があります。
飛行機(格安航空券)新千歳空港経由
![]() | 札幌駅⇔快速エアポート ⇔新千歳空港⇔JAL・ANA ・FDA⇔新潟空港 ⇔新潟空港線⇔新潟駅 | 快速 :1,180円(自由席) 飛行機:13,130円~ 新潟バス:470円 合計:14,780円~ | 快速:約40分 飛行機:約1時間20分 新潟バス:約35分 合計:約3時間35分 |
次に千歳空港発着の飛行機を見ていきます。飛行機の場合、JAL・ANA・フジドリームエアラインを利用します。こちらは1日あたり4便、朝と昼・夕方に運行されています。格安航空券は13,130円が最安値で、鉄道とバスの運賃も合わせると14,780円です。ただし、この価格は変動するため、これよりもさらに高くなる日もあります。移動時間は約3時間35分で、丘珠空港発着のトキエアの4時間に比べると、こちらの方が短いです。札幌の中心から遠い千歳空港発着にもかかわらず、こちらの方が短いのは、トキエアの飛行時間が1時間45分と長いのが理由です。
航空券の価格は、LCCであるトキエアの方が安いものの、運行本数の多さではこちらの方が多く、時間の融通が利きやすいので、千歳空港行きの便がメインの移動手段になるでしょう。
新日本海フェリー
最後にフェリーを見ていきます。フェリーは新日本海フェリーですが、苫小牧港発着と小樽港発着の2つがあるので、それぞれ見ていきます。
苫小牧港ルート
![]() | 新潟駅⇔路線バス⇔新潟港 ⇔新日本海フェリー⇔苫小牧東港 ⇔連絡バス⇔南千歳駅 ⇔JR千歳線⇔札幌駅 | 新潟バス:260円 フェリー:8,500円~ 苫小牧バス:1,320円 JR:1,040円 合計:11,120円~ | 上り: 19:30発/15:30着 下り: 21:30発/16:45着 JR:約40分 苫小牧バス:45分 新潟バス:15分 |
苫小牧発着のフェリーは、途中秋田港に寄り、新潟港を結びます。フェリーターミナルと主要駅のアクセスは、新潟側はバス、北海道側はJR在来線・バスを利用します。札幌と苫小牧東港を直通で結ぶバスはないので、南千歳駅で乗り換える必要があります。運賃は、雑魚寝部屋の最安値で8,500円、すべてを合わせると11,120円です。プライバシーが確保される寝台部屋以上のグレードにすると、もう少し高くなります。フェリーのメリットとしては、夜間に移動して目的地に到着するので、船内で1泊でき、入浴、食事も可能、横になって寝られるという点があります。宿泊費も節約できる点もあるのですが、このフェリーの場合、出発は夜なのですが、到着は次の日の午後15時~16時であり、到着時刻は少し中途半端な時間です。夜行バスのように朝に到着して、日中は観光ができるような日程にはできないということですね。16時到着の場合、到着後にさらに1泊してホテルに宿泊というケースもありますから、宿泊費の節約という点では、あまりメリットがないかもしれません。
小樽港ルート
![]() | 新潟駅⇔路線バス⇔新潟港 ⇔新日本海フェリー⇔苫小牧東港 ⇔連絡バス⇔小樽港駅 ⇔JR函館本線線⇔札幌駅 | 秋田バス:260円 フェリー:8,500円~ 苫小牧バス:240円 JR:800円 合計:9,800円~ | 上り: 12:00発/04:30着 下り: 17:00発/09:15着 JR:約45分 小樽バス:10分 新潟バス:15分 |
小樽港発着のフェリーは、どこにも寄港せずに新潟と北海道を結びます。運賃は同様に最安値で8,500円で、高いグレードの個室になると、料金は高くなります。合計の運賃は9,800円で、苫小牧ルートに比べ、こちらの方が安くなります。小樽ルートの場合、雑魚寝部屋はなく、プライベートが確保された寝台が最安値なので、こちらの方が快適性の面では良いでしょう。発着時刻ですが、北海道方面は夕方発で朝到着、新潟方面は昼発で早朝に到着です。いずれも船内で移動しながら泊まれる形ですが、新潟方面(上り)については、少し時間が中途半端なのは否めません。
なお、小樽港と札幌駅間は、JR函館本線と駅と港を結ぶバスで移動します。小樽港駅で乗り換えます。小樽の方が札幌に近いこともあり、フェリーターミナルと札幌駅間の移動時間は、こちらの方が短くなっています。
まとめ
以上をまとめると、最安値はトキエアのLCCで、次が小樽経由のフェリー、苫小牧経由のフェリーになります。移動時間の面では新千歳発着の航空便です。フェリーの料金自体は高くなく、船内で1泊できることから、宿泊費を節約できますが、新潟発着のフェリーの場合、発着の時刻が少し中途半端で、夜行バスのように夜に出発、朝に到着、日中は観光という予定をうまく組みにくいのが残念です。
移動手段比較早見表
移動手段 | 通常運賃 | 移動時間 | 備考 |
飛行機(丘珠) | 9,370円~ | 4時間 | |
飛行機(新千歳) | 14,780円~ | 3時間35分 | |
フェリー(苫小牧) | 11,120円~ | 夜発午後到着 | 船内で宿泊 |
フェリー(小樽) | 9,800円~ | 下り 夜発朝到着 上り 昼発早朝到着 | 船内で宿泊 |